東海学生サッカーリーグの2018年シーズンがスタートしました。愛知東邦大学男子サッカー部の目標はもちろん先輩たちが果たせなかった2部から1部への昇格。チームを率いるキャプテンの後藤賢さんに意気込みを語ってもらいました。
――東海学生サッカー2部リーグは9チームが11月17日まで24試合に挑む長丁場。今シーズンは残念ながら連敗スタートになりました。
4月7日の開幕戦は愛知教育大に3-4、2節は中部大に1-2で負けました。2試合とも優位な展開ながら一瞬のスキを突かれてしまいました。県リーグから昇格してきた愛知教育大には勢いにのまれた感じで、1部から降格の中部大戦では立ち上がりの失点が響きました。2試合とも4年生が得点できなかったのも痛かった。21日の第65回東海学生サッカートーナメント(兼総理大臣杯予選)1回戦も残念ながら愛知淑徳大に敗退しました。5月12日の3節からは連勝の波に乗れるようチーム一丸で頑張ります。3節の対戦相手は愛知大で、中部大学グラウンド(春日井市)で午後4時30分キックオフです。
――昨シーズンは夏休み前まで好調で、待望の1部昇格へ期待が高まりましたが、残念ながら後半に失速しました。
昨年は馬塚貴之キャプテンら先輩たちの奮起もあり、シーズン前半は11試合を6勝4敗1引き分けと、8チーム中2位。念願の1部昇格を射程にとらえました。しかし、シーズン後半で失速し、年間生成期は8勝8敗5引き分けに終わり、3位の名古屋大に僅差の4位でした。対戦成績が1勝1敗1分だった愛知学泉大が1位、2敗1分だった名城大が2位で1部昇格を果たしました。前半戦での戦い方を相手チームに研究され、東邦の強いところが消されてしまいました。今シーズンは出だしで苦戦しましたが、昨年もエンジンがかかるのは遅かったのであせってはいません。これからです。前半でしっかり貯金をため、キャプテンとして夏の練習でチームを引き締めて後半に臨み、今年こそは1部昇格を果たしたいと思います。
――頼もしい新戦力も加わりましたね。
新年度部員は現在57人で1年生が例年より多い20人。すでに1年生の何人かはゲームで活躍しています。東邦高校出身で、2年生の時に第95回全国高校サッカー選手権大会を体験した3人も新戦力に加わり、その1人である中川祐希選手は初戦でゴールを決めました。昨年の第96回大会に出場した帝京大可児高校出身の山崎永夢選手も期待の新戦力です。1年生が大学サッカーに慣れ、試合に出て来るのは例年ならゴールデンウイーク明けですが、入学前から練習に参加して大学サッカーで戦える力をつけてくれました。僕も米沢中央高校時代に初めて全国大会を経験しました。埼玉スタジアムでの1回戦で東福岡高校に0-6で敗れ、同じ高校生とは思えないレベルの高さに圧倒されましたが、サッカー観が変わるほどの貴重な体験でした。高校時代に大舞台を踏んだ1年生たちには大きな期待を寄せています。
――新戦力と上級生戦力をチームとしてまとめていくのもキャプテンの役割ですね。
そうです。僕は性格的に、相手に厳しく言うことが苦手なタイプですが、キャプテンとしては、それではいけないと思っています。言わなければならない時は厳しいことも言う。一方でやさしい言葉もかけながら、一丸となってシーズンを戦い抜けるチームをつくっていきたいと思っています。ムードメーカーとしての役割もやれるならやっていきます。
――「スポーツ・音楽推薦特別奨学生」として入学しましたが、学生生活では意識してきましたか。
もちろんです。学長から「本学はあなたをスポーツ・音楽推薦特別奨学生として迎えました。課外活動を始め、在学生の模範となり、リーダーとして活躍することを期待します」と奨学生証書を読み上げられ、激励の言葉と一緒に証書をいただきました。〝模範となる学生生活〟を意識し、3年生までに120単位を取りました。4年生でゼミ指導を受けている橘廣先生の心理学や、谷村祐子先生、中野匡隆先生、小島正憲先生らから学んだスポーツ医学的な分野は、めざしている消防士の仕事でも役立つはずです。先生方はいろんな場面で声をかけてくれます。そのたびに、応援してもらっているんだなと感じています。
――卒業後もサッカーは続けますか。
生まれ育った山形県の小国町も、中学時代に所属したクラブチームがあった近隣の長井市もサッカーが盛んで、社会人チームの大人たちがサッカー少年たちを育てています。僕も古里に帰って、消防士として働きくことをめざしていますが、仕事をしながら社会人としてサッカーを続け、子どもたちにサッカーを教えられたらと思っています。採用試験が間もなく始まりますが、夢を実現させるために頑張ります。
試合結果などは東海学生サッカー連盟の公式ウェブサイトをご覧ください。