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寄 付

TOHO
INTERVIEW

2018.02.13

【第45回】大学女子サッカーから夢の続きに挑戦 厳しさ承知で新たなステージへ米澤好騎さん

AIFA2017年優秀選手の女子サッカー部員

竹林祐真さん 岩田あかりさん(人間健康学部4年生)

竹林佑真(たけばやし・ゆま)

あま市出身。高校時代は福井工業大附属福井高校女子サッカー部でプレー。AIFA表彰理由は国体愛知女子サッカーチームキャプテンとしての貢献、愛知東邦大学女子サッカー部では副キャプテン、FWとして4年連続5回目のインカレ出場に貢献したなどです。卒業後は愛知県唯一のチャレンジリーグチームNGUラブリッジ名古屋の一員として、名古屋から初のなでしこリーグ参入をめざします。

 

岩田あかり(いわた・あかり)

名古屋市守山区出身。高校時代は兵庫県姫路市の日ノ本学園高校女子サッカー部でプレー。AIFA表彰理由は愛知東邦大学女子サッカー部のMFとして、東海1部リーグ初優勝への貢献などですが、岩田さんは2年生だった2015年にもチーム得点王として表彰されています。卒業後は東京都葛飾区をホームタウンとする南葛SCウイングスの一員として、まずはチームのチャレンジリーグ参入をめざします。

愛知県サッカー協会(AIFA)の2017年年間優秀選手に、愛知東邦大学女子サッカー部の竹林佑真さんと岩田あかりさんの2人が選ばれました。皇后杯大会初出場、東海1部リーグ初優勝など2017年の女子サッカー部を牽引し、卒業後も新たなサッカーステージでさらに夢の続きに挑戦する2人に語ってもらいました。

 ――AIFA優秀選手表彰おめでとうございます。初の皇后杯大会初出場など、躍動した愛知東邦大学女子サッカー部2017年シーズンの原動力となった2人にふさわしい受賞ですね。

竹林 国体愛知女子サッカーチームでのキャプテンは2年連続でした。2017年は愛媛国体をめざした愛知チーム15人のうち7人が愛知東邦大女子サッカー部員。残念ながら東海ブロック大会で敗れ本大会には出場できませんでした。監督の指名でキャプテンをやらせていただきましたが、チームを束ねるという面では本当にいい経験をさせていただきました。 岩田 AIFA表彰は2年生の時に続いて2回目ですが、今年はとにかくいっぱい走りました。勝つためには、自分で仕掛けて、ドリブルでボールを支配し、自分でシュートを打つ、アシストもする。勝つためには走るしかないと思いました。表彰はいっぱい走ったことへのご褒美だと思うとうれしいです。(竹林選手と)2人そろって表彰なので、うれしさも2倍に感じました。

 ――2017年シーズンで最も印象に残っているシーンはどの場面ですか。

竹林 初出場の皇后杯大会1回戦は台風22号の接近に伴う強雨の中、水しぶきのあがる芝生上で神村学園高等部と戦いました。忘れられないのはこの試合で決めた2点目のゴールです。愛知東邦大学史に残る皇后杯大会1勝目を刻んだ試合となりました。ただ、2点目ゴールの後、粘る神村学園に追いつかれてしまい、PK戦の末の勝利。思い通りにならないのがサッカーですね。 岩田 私は皇后杯大会出場がかかった東海予選のJFAアカデミー福島(静岡)戦で決めたゴールです。試合はこのゴールが決勝点となり1-0で勝ち、創部11年目で皇后杯大会初出場を決めることができました。あの時は本当にうれしかったです。 竹林 岐阜城が見えるグラウンドで、ゴールが決まった時は、チームメイトたちはみんな心の中で、〝あかり、やったー〟と叫んでいました。  

 ――皇后杯大会2回戦は11月4日に長野県佐久市で行なわれ、なでしこ1部リーグのちふれASエルフェン埼玉と対戦しました。なでしこ相手に0-1で惜敗しましたが善戦でした。

竹林 さすがにシュートが遠かったです。ちふれの21本のシュートの猛攻を耐えに耐えて、最後の最後の89分で1点を入れられましたが、延長戦に持ち込んだらどうなるか分からないとも思いました。なでしこチームと大学生が戦える機会はなかなかないので、あそこまで行けたことに感謝しています。 岩田 ちふれの11番の選手(奈良美沙季選手)が本当にめっちゃ速くて、今までにない経験をしました。ハーフタイムの時も、みんなで、〝あの人、めっちゃ速い〟と言っていました。今まで戦った中で一番速い選手で、ああこれがなでしこの選手なんだと思いました。

 ――2人とも大学を卒業後も新たなステージでサッカーを続けます。竹林さん愛知県では唯一のチャレンジリーグチームであるNGUラブリッジ名古屋のユニフォームを着ますね。

竹林 愛知東邦大学女子サッカー部での4年間では、最後の年に一番戦い抜いたという実感もありますし、歴史も塗り替えることができました。あと1年やれるのならやりたい。そうすればもう一つ上にいける。そして、もう一歩の壁を越えられずに、負けてしまった試合を振り返れば振り返るほど、勝てなかった悔しさがこみ上げてきました。この悔しさを晴らすためも、もう少しサッカーを続けたい、点を決めた時の感激をもっと味わい続けたいと思いました。ただ、高校時代に親元を離れて福井の高校でプレーしたので、家族の近くにいながらサッカーを続けたいのでNGUラブリッジ名古屋を選びました。中学時代にもユースに所属したチームですし。

 ――岩田さんは東京都葛飾区を本拠地とする東京都女子サッカーリーグリーグ1部の南葛SCウイングスというチームを選びました。漫画「キャプテン翼」の作者で都立南葛飾高校出身の高橋陽一さんが応援するチームですが、どうしてこのチームを選んだのですか。

岩田 南葛SCウイングスはチャレンジリーグの手前にいるこれからのチームです。就職が内定していたスポーツ系の会社では東京か大阪に配属されることになっていました。しかし、女子サッカー部からの引退が近づくにつれて、もう少しサッカーを続けたいという気持ちが強まりました。そんな時、日ノ本学園高校で一緒にサッカーをしていて、南葛SCウイングスに行く子から誘われました。相談した愛知東邦大の米澤好騎コーチが南葛SCウイングスの監督と知り合いだったこともあり、練習に参加したら、〝やるときはやる〟というメリハリ感が自分には合ったチームだと思いました。内定していた就職先には申し訳なかったですが、高校時代に続き、2回目の自立生活を亀有で始めることにしました。  

 ――経済的にも自立するのですか。

岩田 もちろんそうです。南葛SCウイングスのスポンサー企業であるレンタカー関連会社の事務の仕事をしながら、勤務時間後の夜が練習時間です。土、日曜日も練習や試合があり、休めるのは祝日の月曜日くらいだと思います。 竹林 なでしこリーグでも、チャレンジリーグでもサッカーで食べていけるのはほんの一握りの選手だけです。私も勤務先の仕事を終えてから、学生時代に比べたらレベルの高いステージでサッカーに打ち込むことになります。慣れるまでは大変だと覚悟しています。  

 ――女子サッカー部の後輩の皆さんに残したい言葉は何ですか。

竹林 私たち4年生がいなくなって、今度は自分たちのチームになるわけですから、うまくまとまって、自分たちのカラーを出してほしいと思います。後輩の皆さんには、すごく応援してもらい恵まれたチームでプレーできたことに感謝の思いでいっぱいです。 岩田 新4年生はしっかりと後輩たちを引っ張っていってほしい。しっかりとまとまって、私たちが果たせなかった目標を達成してほしいと思います。  

 ――応援してくれた家族にも感謝ですね。

竹林、岩田 もちろんです。これだけ大好きなサッカーを、不自由なく続けさせてもらったことに感謝の思いでいっぱいです。

2017シーズンで最も印象深いのは皇后杯大会・神村学園戦でのゴール

「いっぱい走ったことでの表彰がうれしい」(11月の静岡産業大戦)

卒業後のサッカーへの挑戦を語った竹林さん(右)と岩田さん

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