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寄 付

TOHO
INTERVIEW

2021.10.02

第73回 コロナ禍でも挑戦続けたい  BS12「夢らぼ」で語った「ラーニングハウス魂」

TOHO Learning House前寮長

末廣 佳都さん

人間健康学部4年生

末廣 佳都(すえひろ・けいと)

三重県立稲生高校体育科から2018年愛知東邦大学入学。学生寮TOHO Learning House(ラーニングハウス)に入寮し、2年生後期の2019年秋から20213月まで第4代寮長。中学の保健体育教員を目指すも今年は採用試験での吉報は届かず、11月に実施される教育系大学院受験に向けて追い込み中。松阪市出身。

 「TOHO Learning House」ではコロナ禍、寮活動の目玉だった「ゲストハウス」運営の活動が休止に追い込まれました。これまで取り組んできた「認知症カフェ」や様々な地域活動でも身動きできなくなりました。21人の寮生たちはひたすら我慢の日々を送っています。ブランド化したスノーボードウェアのオンライン販売など新たな挑戦を続ける前寮長である人間健康学部4年生の末廣佳都さんに話を聞きました。

 ――東京のBSテレビ局の、「夢らぼ」という番組収録で上京してきたそうですが、どんな番組ですか。

 声がかかったのは「BS12 トゥエルビ」というBS放送局からです。毎週土曜日午後655分から、「夢らぼ」という番組への出演でした。夢に向かってチャレンジする学生たちの熱い思いと、夢のルーツに迫るというミニ番組ということで、20154月にスタートして以来、これまで約100人の学生たちが出演し、夢を語っているそうです。9月4日に東京・渋谷にあるテレビ局スタジオに出向き、番組ナビゲーターの永田レイナさんのインタビューに答えて来ました。

 ――どんなことを聞かれたのですか。

 僕は昨年7月、コロナ禍で寮での活動が思うようにできなかった時期、出身地の松阪時代の中学時代の同級生ら3人で、ブランド化したスノボーウエアをオンライン販売する活動を〝起業〟しました。僕もスノーボードを楽しむ一人ですが、ゲレンデに着いて派手なウエアに着替え、帰りにまた普段着に着替える手間を煩わしく思っていました。そこで思い立ったのが、「着替えの手間を省く」というコンセプトで、普段着としても着れるスノボーウエアの販売でした。ウエア工場に、指定したデザインのウエアに、自分たちのブランドである「edge」のロゴ入りの製品を発注し、インスタグラムで集客、オンライン販売するという、〝起業体験〟と、今後の販売戦略などを語ってきました。もちろん、「生徒に挑戦することの楽しさを伝える教師なる」という夢も話しました。

 ――ブランドの「edge」は商標として登録されているのですか。

 登録商標はしていませんし、会社組織でもなく個人レベルでの活動です。仲間2人との打ち合わせは同室の寮生の迷惑にならないよう、1階ワークステーションにパソコンを持ち出しオンラインでしています。スノーボードシーズンは12月下旬から3月まで。昨年は7月からスタートしたので出遅れ、ほとんど認知されないまま終わりました。売り上げも10万円ほどしかなく、利益とすればかなり薄かったです

 ――マーケットは期待できるのですか。

 スノーボード人気は最近熱く、有名なブランドは着たくないという人も結構います。勝算はあると思うので、まだ続けてやりたいと思っています。10月中には今年の新作を販売するつもりです。昨年は6種類でしたが、今年さらに10種類は増やしたい。値段はパーカー7500円とかかなり安い。有名ブランドで揃えようとしたら10万円くらいはかかりますが、学生目線で、スノボーウエアの敷居を低くしたいと考えています。BS12局さんも、PR効果を考え、スノボシーズンに合わせ1127日、124日の2回放送してくださるそうです。

 ――寮長任期は2019年9月から20213月まで。コロナ禍の直撃を受けましたね。

 前寮長の島袋泰志さん(20213月卒)から引き継いだ2019年秋はまだコロナは発生していませんでしたが2020年に入ってから猛威の真っただ中に置かれました。約20人の寮生がメイン活動として取り組んでいたゲストハウスの運営が直撃され、2月、3月には宿泊予約オーダーがストップしました。コロナが収まり次第、いずれ再開できると思っていましたが、収束の気配は全く見えず、認知症カフェなど地域活動も含め対外的な寮活動は停止を余儀なくされました。

 ――学生たちが運営する初のゲストハウスとして20178月にオープンしたゲストハウスは口コミによる利用者評価でも高い評価を得ていました。

 ホテル予約サイトである「ブッキングドットコム(Booking.com)」からも優良宿泊施設に選ばれ表彰されました。2019年度は年末までに1600万円の売り上げがありましたが、年度末まで3か月は残してコロナにより営業中断となってしまいました。あと3か月で1800円の売り上げを目指していたのですが残念でした。

 ――ゲストハウス活動で得た収穫はなんですか。

学生たちが自ら企画、提案して宿泊施設を経営する。実行した結果が数値で見られるなど、ゲストハウスは学生でいながら体験できる貴重な経営体験でした。何といっても最大の収穫は、普段つながれない人たちと交流できたことです。僕も米国テキサス州から仕事で来日するたびにゲストハウスを利用してくれていた男性に声をかけてもらい、3年生の夏休み、アメリカに留学する計画を進めていました。しかし、最終打ち合わせの段階で、コロナ禍で男性が来日できなくなり、計画は取りやめになりました。

 ――卒業後の計画は。

 高校は体育科だったので、中学校の保健体育の教師志望です。残念ながら、今年の採用試験は1次試験で全滅しました。教育系の大学院に行こうと思っていて、11月の試験を目指して勉強中です。合格したら、大学院で学びながら来年の教員採用試験研究を目指そうと思っています。大学院に合格できなかったら、非常勤講師の仕事をしながら教員採用試験合格を目指しますが、スノボのことを考えると、スノーボード人口が多い北海道もありかなと思っています。

 ――学生寮の後輩たちにアドバイスするとしたら。

 長いコロナ禍が続き、寮生たちはみんなじれったい気持ちでいると思います。自分自身、いろんなことにチャレンジしてきたので、できることはどんどん挑戦すべきだと思います。壁にぶちあたった時など、様々な場面で寮生みんながサポートしてくれますし、アドバイザー役でもあり管理人でもある阿比留大吉さんは、いつもしっかりと適切なアドバイスしてくれます。ラーニングハウスの恵まれた環境を最大限生かし、苦境の中からそれぞれ新たな目標にチャレンジをしてほしいと思います。僕がBS12の「夢らぼ」で語ったのも、言ってみれば「ラーニングハウス魂」かもしれません。

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