軟式野球部が11月20日から東京都八王子市で開催される第42回東日本学生軟式野球選抜大会へ出場します。愛知東邦大学の出場は2012年第33回大会以来9年ぶり3回目。キャプテンとして15人のチームを率いて大会に臨む山田和那さん(人間健康学部3年)とマネージャーの倉地来夢(同)に聞きました。
――東日本学生軟式野球選抜大会への出場おめでとうございます。
山田 愛知東邦大学は中部日本学生軟式野球連盟2部リーグに所属していますが、東日本大会出場できるのは1部チームで、本来なら我々には出場権はありませんでした。しかし、今年は、コロナ禍で、1部も2部も十分に試合が出来なかったということで、連盟の方針で、1、2部11校で予選を行い、上位3チームが東日本大会に行けることになりました。その中で何とか勝ち切って出場枠に食い込むことが出来ました。コロナ禍で十分な部活は出来ませんでしたが、こうして大舞台を経験できることになりました。ラッキーな面もあります。
――10月から始まった予選は快進撃でした。
山田 予選は医療系の2校が患者さんへの影響も心配して出場を辞退、部員の感染で辞退する大学もありました。愛知東邦大は初戦で2部リーグの三重大に5―4で勝利発進しましたが、残り5試合はいずれも1部リーグ校との対戦でした。2回戦で最大のハードルと思っていた至学館大に3―2で勝ったのは大きかったです「これは行けるかも知れない」と思いました。名城大には2―4で負けましたが愛知学院大に6―4で勝ち決勝トーナメントに進出。愛知大名古屋に7―3で勝ち、大会出場が決まりました。決勝は愛知大豊橋に0―7で敗れましたが、出場機会が少なかった選手たちも含め、全員野球の思い出を作ることができました。もともと3位狙いだったので気が楽でした。
倉地 愛知大名古屋に負ければ、3位決定戦を戦わなければならず、ぜひここで勝ってほしいとハラハラ、ドキドキしていました。勝った瞬間は本当にうれしかったです。
――山田さんはいつから野球を始めたのですか。
山田 小学4年からですが、クラブチームの経験はないです。天白区の中学時代は野球部員が9人揃わないほどでした。栄徳高校野球部は部員101人でしたが、背番号をもらえる選手になることが目標でした。県大会は20番、甲子園は18番までがベンチ入りできるからです。3年の時の県予選では3回戦か4回戦まで行きましたが、2番手ピッチャーでした。初めてもらった背番号が19。最後の夏は10番でしたが、尾東大会では1番をもらい、目標は達成しました。大学はアルバイトもあり、教員免許取得を目指していたこともあり、硬式ではなく軟式野球部を選びました。
――倉地さんは愛知県出身ですがスポーツ強豪校の明徳義塾出身ですね。
倉地 出身は安城市ですが、ソフトテニスをやっていて、インターハイに出たくて明徳義塾高校に進学しました、インターハイには2年と3年の時は2回出場出場しましたが、どちらも1回戦で負けました。高知県内で自宅から通える生徒以外は寮生活でしたが、親にとっては負担も大きく、大学は自宅から通うようにと呼びもどされました。マネージャーになったのは1年の時からです。野球が好きだったのと、高校までは選手でしたが、選手を支える側にも回ってみようかなと思いました。
――マネージャーから部活を見てきて、軟式野球部はどんなクラブです。
倉地 楽しそうなクラブだなと思いました。ずっと2部リーグでしたが、山田君や私が入学した2019年春季リーグは先輩たちのおかけで1部リーグに昇格していました。しかし、最下位となり入替戦で負け、秋からは2部に逆戻り、そこから上がれず、2年生の春からはコロナ禍に入っていきました。チームはそんなに弱いわけではなかったですが、個人個人が強すぎてチームとしてのまとまりがなかったという印象はあります。
――コロナ禍で思うように練習ができないなど大変でしたが、今回は逆にコロナ禍のおかげで全国舞台が経験できますね。
倉地 同じ2部の学校とばかりとの対戦ではなく、1部の学校とも試合をしたかったので嬉しかったです。
山田 1部2部一本化しての予選実施を決断された連盟の判断は僕らにはラッキーでした。これがなければ1部に昇格して終わりという感じっだったと思います。予選が始まる前の練習試合とかは1回も勝っておらず、良くて引き分けでした。でも、負けの内容も少しずつ良くなっている感じでした。
――軟式野球には監督がいない分、キャプテンの役割は大切ですね。
山田 主将として、基本的に変なしばりはかけない、試合は声かけを大事にし、負けてもいいから、失敗は気にしないことでモチベーションを上げようとてやってきました。ミスしてもいいから振っていこうぜと。ただ、どうせやるなら勝ちたいと思いました。せっかく時間を取って日進グラウンドに出かけて野球をするわけですから。遊びでやるなら公園でいいわけです。今のチーム状態はすごくいいと思います。
――東日本大会に挑む決意を。
山田 コロナで長い間、外に出れなかったので、みんなで東京に行けるのは気分的にも純粋にうれしいです。遠征試合にも行けませんでしたし。相手は同じ大学生であり、そんな差が出るとは思いません。やることをやれば勝てるとは思います。激励会を開いていただき、初めてあんなに持ち上げられ、ヤバイなとは思いましたが、出る以上は勝たなかければという決意で、最後まであきらめず、東日本1位に駆け上がってきたいと思います。
倉地 開会式ではマネージャーがプラカードを持って入場行進しなければならないのでドキドキしています。まずは初戦を勝ってもらいたいです。そしてその先へと進めるように、マネージャーとして支える側ではありますが、精一杯応援します。