東邦高校美術科出身の若手作家たちの作品展が名古屋市中区錦のギャラリー彩で2月16日から同25日まで開催されています。美術科では毎年、生徒たちの卒業制作展「未来の芸術家たち展」を開いていますが、卒業生たちの作品展は「未来の芸術家展~その後」として開かれています。
美術科の開設は1993年ですが、前身として1991年に普通科に美術デザインコースが設置され、昨年で30周年を迎えました。今回の作品展は卒業生たちの「その後の活躍ぶり」を紹介しようと企画されました。大学生から40歳までの卒業生11人と、退職者も含めた教員5人が計51点を出展しています。
美術科5期生で、卒業後は京都の蒔絵工房に弟子入りして修行を続けた滋賀県草津市の望月知沙子さん(40)は、ブローチにもなる琵琶湖真珠を使ったオブジェなどの工芸品を出品。「工芸の勉強は高校時代にはしていませんが、美術と向き合あう姿勢はしっかりと学びました」と話しています。
日本画作品を出品した名古屋市中区の甲村有未菜さん(30)は「絵が好きで東邦高校美術科に入学しましたが、日本画の画材の面白さを発見できました。美術に関係している先生方、生徒たちもみんな美術が好きなので、そういう環境に早くからいられたことはよかったと思います」と話していました。
愛知県内で美術科のある高校は県立旭丘高校、私立高校では東邦高校のみということで、東邦高校の美術科誕生は受験生たちからも大きな注目を集めました。賛助出品者で教員OBの原勉さんは、「漠然とではなく、何とかこの道でという覚悟を持って入学してくる生徒が多かった」と美術科開設当時を振り返っていました。
NEWS &
INFORMATION
2022.02.19