第101回全国高校野球選手権愛知大会が6 月29日に開幕し、パロマ瑞穂野球での第1試合で、平成最初の選抜大会優勝投手となった当時の東邦高校エースで、中日ドラゴンズなどでも活躍した山田喜久夫さん(47)が始球式に登板しました。
春夏連覇に挑む東邦高校も参加した開会式後の第1試合は東郷高校(東郷町)―大府東高校(大府市)戦。東郷町には、山田さんも汗を流した東邦高校東郷グラウンド(1971年開設)もあります。
山田さんが東邦高校の背番号1のユニホーム姿で、バックネット前で投球練習を始めると、1塁側東郷応援席からは「東邦OBの山田さんだ」という声が広がりました。
プロフィール紹介のアナウンスの中、マウンドに立った山田さんの横では、東郷の金子蓮汰投手(3年)が高校球児たちの大先輩である山田さんに帽子を取ってあいさつ。山田さんの投じたボールはワンバウンドで東郷の木村優作捕手(3年)のミットに収まり、スタンドからは大きな拍手が上がりました。
木村捕手から始球式ボールを受け取った山田さんは、木村捕手に握手。退場のため1塁側に向かう山田さんに、東郷応援席からは「山田さん!ナイスプレイ」とひときわ大きな声と拍手が上がりました。
山田さんは、報道陣のインタビューに「最後まで何が起こるか分からないのが野球。ゲームセットの瞬間まであきらめずに全力で白球を追いかけてほしい」と後輩球児たちにエールを送りました。
山田さんのエールに応えるように、東郷は1点をリードされた8回に同点に追いつき、9回に決勝点を奪い2-1でサヨナラ勝ち。応援席は「We are TOGO」「ティーオージーオー、トーゴ―」と、〝東邦スタイル〟を思わせる応援もあり大盛り上がりでした。