東邦高校をはじめ愛知県内の「センバツ」優勝校の優勝旗や記念品などを一堂に集めたイベント「選抜野球 愛知」が2月11日から、名古屋市の松坂屋名古屋店南館8階マツザカヤホールで始まりました。
愛知県は選抜高校野球の優勝回数が全国2位の11回(1位は大阪府の12回)で、その内訳は、全国最多優勝の東邦が5回、全国2位の中京大中京が4回、愛知商業と愛工大名電が各1回です。第98回選抜高校野球が3月19日から甲子園で開催されるのに先駆けて、11回の優勝と愛知県の高校野球の激闘の歴史を振り返ろうと企画されました。
また松坂屋とセンバツには浅からぬ関係があります。1924年、センバツの第1回大会が開かれたのは名古屋の八事にあった山本球場でした。名古屋で開かれたこともあり、いとう呉服店(松坂屋の前身)は「紫紺の大優勝旗」を調製し寄贈しました。また演奏で開会式を盛り上げたのは「いとう呉服店少年音楽隊」(東京フィルハーモニー交響楽団の前身)でした。第2回からは完成した甲子園球場に舞台を移すのですが、少年音楽隊の演奏は1938年の第15回大会まで、また優勝旗は第2次世界大戦をまたいで1962年の第34回まで使われました。
この初代優勝旗に関してはこんなエピソードもあります。戦前最後の優勝は1941年の東邦商業(東邦高校の前身)で、戦時中は大会が中止になったため優勝
旗は東邦商業の校長室に保管されていました。ところが1945年の名古屋大空襲で校舎は全焼しましたが、優勝旗は職員の機転で無事に戦火をくぐりぬけたのです。このため5回の優勝期間を合わせて東邦は優勝旗を11年間も持っていた、と展示の説明書きにありました。
会場には、県内各校の優勝旗(優勝旗返還後に渡されるレプリカ)と準優勝旗、入場行進に使われた選抜旗、記念の盾やトロフィー、記念ボールなど40点以上がずらり。その中には東邦商業が初出場初優勝を飾った1934年の優勝旗もあり、かなり傷んでいるので修復された姿で展示されています。松坂屋が寄贈した初代の大優勝旗(甲子園歴史館に保存されているため写真展示)も見られます。
オープニング式典で榊直樹・東邦学園理事長は「この優勝旗は学校の宝です。各校の優勝旗が並んでいるのを見ると、特別な感慨が湧いてきます。この旗を目指して球児たちが活躍する姿を見るのが楽しみです。今年は中京大中京さんが出場するので、同数に並んでいる春の勝利数で多分抜かれると思いますが、来年は是非とも出場して追いつき追い越していきたい」とあいさつしました。榊理事長にエールを送られた中京大中京高校の伊藤正男校長は「東邦さんとはライバルですが仲は良く、これからも一緒に東海地区の高校野球を盛り上げていきましょう」と締めました。
続いて「書道パフォーマンス甲子園」の常連校となっている愛知商業書道部が、大きな紙に音楽に合わせて踊りながら鮮やかに「栄冠」と書きあげました。野球ファンや高校野球関係者ら約50人が見事な書の演技を楽しみました。また、八事の「センバツ発祥の地」の碑の近くに住むという夫婦は「野球が好きなので来てみました。貴重な品々を見て、愛知県の野球熱の高さを感じました」と熱心に展示品を見ていました。
同展は16日まで、入場は無料です。
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2026.02.12