太平洋戦争末期1944年12月13日、名古屋市東区の三菱重工業名古屋発動機製作所大幸工場で勤労動員中に米軍機空襲の犠牲になった旧制東邦商業学校の生徒・教師ら亡くなった22人を追悼する「東邦学園慰霊の日」追悼式が12月6日、東邦高校で行われました。
冷たい雨の中、午後1時から、「平和の碑」前で行われた追悼式には、犠牲となった東邦商業19回生同期会である「東邦辰巳会」の岡島貞一さん(94)、奥野光昭さん(93)が参列。榊直樹理事長は、「ご高齢の岡島さん、奥野さんお二人が参列下さったのは、戦後生まればかりとなった東邦学園の我々に、あの日のことを忘れるなということだと受け止めています。太平洋戦争突入後80年を過ぎてもなお混迷が続く世界情勢を省み、悲惨な教訓を深く受け止め続けることを誓います」と追悼の言葉を述べました。
生徒を代表として、生徒会長の浦山愛菜さん(2年)の誓いの言葉を副会長の佐藤有紗さん(1年)が代読。「戦争の悲惨さを決して他人事と思わず、疑問に思ったこと、考えたこと、感じたことを様々な人と共有し、2度と戦争を繰り返さないよう平和について考えていきます」と誓いの言葉を述べました。この後、参列した東邦高校の生徒や学園教職員らが犠牲者への黙祷を行い、生徒代表による献花が行われました。