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2022.12.07

空爆の悲劇から78年 東邦商業犠牲者悼み「東邦学園慰霊の日」

 戦争末期の1944年12月13日、名古屋市東区の三菱重工業名古屋発動機製作所大幸工場で勤労動員中に米軍機空襲の犠牲になった旧制東邦商業学校の生徒・教師ら22人を追悼する「東邦学園慰霊の日」式典が12月7日、東邦高校で行われました。
 式典は午後1時から、東邦高校正面玄関右手にある「平和の碑前」で行われました。犠牲となった東邦商業19回卒業生の同期会「東邦辰巳会」会員も高齢化が進み、例年、参列している会員も、今年は1927(昭和2)年11月1日生まれで、小学1年生で小児結核にかかり、同期生より1歳上の95歳を迎えた岡島貞一さん(名古屋市西区)だけになりました。
 
 最初に榊直樹理事長が「今年も私たち学園が一世紀の歴史の中で、決して忘れない出来事を記憶に刻み直す東邦学園慰霊の日を迎えました」と「追悼のことば」を読み上げました。
 榊理事長は「戦火における恐怖や死を目の当りにした方々が世を去っていかれる中、私たち東邦高校では、犠牲になられた方と同世代の生徒が、当時の生々しい状況を録音に残された大先輩の証言からお聞きし、追体験をしています。今年も本日午前中、録音を聞き、愚かな戦争による悲劇を絶対に起こすまいという決意を新たにしたところです」と、2学期期末最終日のこの日、午前中のホームルームでのオンライン放送などを通しての「慰霊の日」の取り組みを紹介しました。
 榊理事長はさらに、ロシアによるウクライナ侵攻によって、静穏な世界の秩序が脅かされている現状への憤りを述べた後、「昨日私のもとに、『名古屋空襲の日』を名古屋市として定めたいとの決意が、河村たかし市長から伝えられました」と、東邦高校生徒会も請願活動を続けていた「空襲の日」制定が実現に大きく前進したことを紹介。「世界に深い猜疑心と亀裂、ニセ情報が行き交う今だからこそ、私たちは平和を希求し、真摯に呼びかけることを続けなければなりません。天上におられる皆さん、どうか後輩の決意と行動が揺るがぬよう、しっかりとお守り下さい」と結びました。
 生徒会を代表して会長の石橋穏尭さん(2年)が「誓いの言葉」を述べた後、参列者全員で黙とう。副会長の久後楓さん(同)が代表して献花し式典を終了しました。


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