株式会社LIXILが運営する、土とやきものの魅力を伝える文化施設「INAXライブミュージアム」(常滑市)で11月6日から2022年3月22日まで、企画展「壮観!ナゴヤ・モザイク壁画時代」が開催され、東邦高校の赤萩校舎(東区赤萩町)時代の「壁画校舎」も写真パネルで紹介されます。
主催するINAXライブミュージアムによると、高度経済成長期、名古屋とその周辺ではさまざまなモザイク壁画による装飾文化が花開きました。その背景には、無機質な鉄筋コンクリート造りの新しい建物を装飾する需要が全国的に増えたことに加え、この地域には、常滑や瀬戸、多治見など日本有数のやきものの産地だったことなども関係しているそうです。
東邦高校の壁画は、赤萩校舎時代、本館(地下1階、地上4階)が1964年に完成した際、本館西側には二科会の安藤幹衛画伯によって設置されました。「男子高校生たちが、色彩感の乏しい灰色の学園生活に沈みこまないように」(下出貞雄理事長)の願いも込められた壁画には躍動する若者たちが描かれました。原画は現在の東邦高校の特別棟1階廊下に飾られ、今もなお生徒たちを見守り続けています。
企画展では、1950年代後半から70年代にかけて、名古屋のモザイク壁画黄金期につくられた代表的な17事例を写真や実資料で紹介。さらに50点近くを展示するパネル展の中で安藤画伯の作品である「東邦高等学校 旧赤萩校舎」が、朝日新聞社が保存していた当時の写真を使ったパネル(95㎝×75㎝)で紹介されます。
赤萩校舎の壁画については学園ホームページ「語り継ぐ東邦学園史」の第50回「風雪の40年と本館壁画」をご覧ください
企画展「壮観!ナゴヤ・モザイク壁画時代」の詳細についてはINAXライブミュージアムのサイトをご覧ください。